人文・文化学群 土井 裕人
チュートリアルを経験した学生たちがほんの数ヶ月で素晴らしく伸びているのを見ると、これが「自分が大学1年生の時にあればよかった。」と実感します。大学は夢を現実にする場所で、学問の夢は大きいほどよいものです。筑波大学のチュートリアルを経た皆さんが素晴らしい学問を実現して社会へのインパクトを与えている未来に向けて、携わる誰もが情熱を注いでいます。皆さんもぜひこの熱い場に飛び込んでみてください。
人文・文化学群 馬籠 清子
伸び伸びとした柔軟な学びに興味のある学生や教員たちと接する楽しさを、私は強く感じています。素早く明確な目標を決めて効率良く邁進するよう促すのではなく、学問探究の可能性をあれこれ実践的にゆっくり考えてみる時間と場と刺激を提供している点が、この科目の大きな魅力と言えると思います。この贅沢なプロセスの経験は、その後の研究や人生の土台に豊かに染み込んでいくことでしょう。
社会・国際学群 葛山 泰央
17世紀フランスの哲学者パスカル(1623-62)の『パンセ』に遺されている次の断章は、よく知られています。「人間はひとくきの葦にすぎない。自然のなかで最も弱いものである。だが、それは考える葦である。彼をおしつぶすために、宇宙全体が武装するには及ばない。蒸気や一滴の水でも彼を殺すのに十分である。だが、たとい宇宙が彼をおしつぶしても、人間は彼を殺すものより尊いだろう。なぜなら、彼は自分が死ぬことと、宇宙の自分に対する優勢とを知っているからである。宇宙は何も知らない。/だから、われわれの尊厳のすべては、考えることのなかにある。われわれはそこから立ち上がらなければならないのであって、われわれが満たすことのできない空間や時間からではない。だから、よく考えることを努めよう。ここに道徳の原理がある。」〔前田陽一・由木康(訳)中公文庫 250-251頁〕――「考える葦(un roseau pensant)」というイメージに仮託された〈人間の有限性に対する自覚〉と〈宇宙の優勢に対する自覚〉とがかえって〈人間の尊厳そのものの根拠〉となり、「よく考えること」のなかにこそ「道徳の原理」がある、というパスカルの認識は、〈人間の探究〉としての〈学問の探究〉を通して、現代社会・現代世界に生きる私たち一人ひとりが向き合うことになる様々な「地球規模課題」を解決してゆくことへの手がかりを与えてくれるものではないでしょうか。
人間学群 樋口 直宏
「あなたは、どういうテーマに関心がありますか。」「それを勉強するために、どのような情報(源)や方法がありますか。」「テーマについて、学内外にどのような研究機関・研究室や研究者がいますか。」「そこでは現在、どのような研究成果があげられていますか。」「これらをふまえて、あなたはどういう分野で研究をしてみたいですか。」このような対話を一緒に進めながら、みなさんの学問探究のスタートをお手伝いしています。
人間学群 山本 容子
本科目を受講されている学生さんたちは皆、「何かを考えること」に対して、とてもひたむきです。そして、みなさん、素朴でややぼんやりしているけど大切にしたい「問い」からスタートし、何度もその「問い」を見つめ直し、時にその「問い」を立て直したりしながら、探究に挑んでいます。学生さんが自らの「問い」の追究を通して、新たな専門分野とのつながりを見出した瞬間は、チューター教員も共に嬉しい気持ちになります。
生命環境学群 粉川 美踏
この授業ほど、多様な先生、多様な仲間と議論ができる授業はないと思います。結論が出なくても良い、まずは自分で考え、仲間と議論し、先生からのアドバイスをもらってまた考える。学びの原点となる行為を練習するための科目です。今年受講された学生さんの中でも「自分の中でグルグル考えていたことが、少し形になった。」と言っていた方がいました。そんな体験を何度もしていただきたいと思います。
生命環境学群 鈴木 大地
筑波大学は、他学類の講義も受けやすい点が良いところのひとつです。生物学類出身の私自身も、比較文化学類の授業でギリシア語・ラテン語を学びました。いろいろな学類を担当する先生方がチューター教員として集まるこの授業から、広くて深い学問の世界に飛び込んでみませんか?
生命環境学群 松井 圭介
「つくば型チュートリアル教育」は、皆さんが主体的に学び、自ら考え行動する力を養うプログラムです。チュートリアルでの学びは自分の未来の可能性を拓くことにつながります。教員や先輩方との対話を通して、自分の将来をデザインしましょう!全力で応援します。
理工学群 木下 陽平
本科目は一般的な大学の講義とは異なり、学生と教員がほぼ同数でじっくり対話できる、類稀な取り組みだと思います。少なくない負担はありますが、それ以上に得るものがあると思うので、ぜひ履修してみてください。
理工学群 古賀 弘樹
学問探究チュートリアルでは、全体のワークショップのあと個々の興味に応じて、担当教員と話しながら徐々にテーマを絞り込んでいきます。そのプロセスと2名の教員との会話を楽しみつつ、「筑波大学って何だかいいところ。」ということを実感してください。
理工学群 坪内 考司
大学での学びは、高校までのそれとは様子が変わってきます。問題集にあるような問題を解いたて模範解答と照らし合わすことができるような学修が高校での一般的な学びであったのではないかと思います。一方大学では、学年が進むにつれて、模範解答もなく、答えがすぐに出るともわからないけれども、自らの知的好奇心を駆り立てられる問いをたて、その問いに探究を深める学びの様相が深まってきます。本学では、「学問への誘い」という科目で学問へのアプローチや学内の広範な研究分野を学んだら、今度はこの「学問探究チュートリアル」で自分のオリジナルな興味探しをしてみる流れをつくりました。大学において大学らしい学びを究めてみたいと思うあなたに超おすすめな科目だと思います!
理工学群 中務 考
学生から「研究とは何をするの?」という質問がありました。興味や疑問はどんなことでも研究の「芽」となります。少しずつテーマを具体化して、時間を忘れ没頭して考えられることが見つかれば、それがあなたの研究です。疑問が次々と湧き出て問題が解決できなくても、それは立派な研究です。出てきた「芽」を大切に育て、皆さんが大学を卒業する頃にもし小さな花でも咲いていれば、その研究は大成功です。
理工学群 伊藤 良一
過去に私自身がドイツのマックスプランク研究所に留学した経験から、ドイツ人学生は自分の学びたいことをストレートに学びたいと表現することに抵抗がなく、逆に、日本人学生は何を勉強すればいいのか自分の言葉で自分の意志を伝えるのが非常に苦手のように感じます。筑波大学では、欧米で取り入れられている新しいチュートリアル教育を取り入れ、本学の学生に対して、最初の一歩として自分が勉強したい学問が何かということを真剣に考える契機となる授業を開講しています。ぜひ筑波大学で、我々チューター教員と一緒に奥深い学問への一歩を踏み出してみてください。
情報学群 面 和成
大学での学びは、単なる知識の吸収に留まりません。「つくば型チュートリアル学修」の最大の魅力は、多様なバックグラウンドを持つ仲間と主体的に学び合い、学際的な視点で議論を深めるところにあると思います。その過程で視野を広げ、共に深い議論を交わせる信頼できる仲間が生まれるでしょう。この貴重な機会を最大限に活かし、新たな挑戦の一歩を共に踏み出しましょう。
情報学群 川口 一画
今までの社会にない新しいものを考えるとき、既存の学問領域の枠にとらわれない学際的な視野が必要になります。私の場合、コミュニケーション支援システムの開発にあたって、工学だけでなく、社会学や認知科学、デザイン学等様々な分野の知見を取り入れてきました。筑波大学は、同じキャンパス内に様々な分野の専門家がいて、気軽に連携できる文化があります。学問探究チュートリアルは、そんな筑波大学の縮図であり、みなさんの興味の種を様々な分野の先生方との対話を通して育て行くことができます。
体育専門学群 宮崎 明世
チュートリアルの初年度の授業に参加して、大学に入学後すぐに大学やその先の学びについて考えを深められるのは素晴らしいことと感じました。その際に、さまざまな分野の専門家である大学教員と対話できることや、興味の方向が異なる仲間と話すことも非常に有意義な経験です。個別最適な学びとはまさにこのこと、みなさん一緒に学びを深めましょう!
芸術専門学群 山田 博之
この科目には「学問探究」と付いていますが、実際には自分自身の興味関心を探究する科目なのではと感じています。高校生までの「学修」という概念の中で考えるのではなく、自分の人生において何を学んでどう行動していくかということを、興味本位で考え、研究者達と議論することができる貴重な時間です。迷っている人もそうでない人も、ぜひ参加してみてください。
本部 棚橋 沙由理
みずみずしい感性を備えた初年次の皆さん、筑波大学で「じぶんの好きなこと」の学問的探究をともに愉しみましょう。協働や対話を通じて、皆さんのかけがえのない学びのときを応援します。
Falling for science, and find the unexpected.